大接近は20時頃のことらしく、30分ほど前からカメラ片手に西の空を見上げていた。
月は仰角にして約30度ほどのところにあり、雲間に見え隠れして、肝心の土星を視認することが出来ない。宵の明星は別として、土星も明るいことは、普段から承知していて見落とすはずも無いが見えない。
薄雲に月光がハレーションを起こしているが、右上の雲間に輝く土星 |
20時を過ぎても、薄雲にハレーションを起こしている月は、時折だが全体が雲間から顔を出すが、そばに居るはずの土星は視認出来ない。刻々と高度が下がり、このまま高層ビルの向こうに隠れてしまうのかと心配になった。
その直後、ポッカリと雲に穴が開いた空間に、月が眩しく見えた瞬間、月に寄り添うように土星が輝いているのが見えた。今宵は上弦の月ということで、半月に近い形、土星は月の右上方向にあり、その明るさは一等星くらい、肉眼で容易に見えた。
双眼鏡でも見てみたが、その視野の中にラクラクと入り、改めて、大接近をこの目で確かめることが出来た。しかし、これほど両天体がピッタリと寄り添うような現象は滅多に無く、星に些か興味のある者にはチョッピリ得をした様な気分になった。
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