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2006年11月27日月曜日

NECの「BIT-INN東京」があった秋葉原の「ラジオ会館」は、様変わりして

JR秋葉原駅前、ラジオ会館七階にあった「BIT-INN東京」が閉鎖されて早くも五年が経ってしまいました。日本電気(NEC)のコミュニケーションサロンとしての「BIT-INN東京」は、日本のマイコンブームの火付け役となった「TK-80」が登場した1976年に開設され、その後PC-8001が発売された頃から店舗が拡張され七階の半分くらいのスペースを占有していました。

ラジオ会館
TK-80→TK-80BS→PC-8001という“マイコン”から“パソコン”に移り変わる時期に「BIT-INN東京」は貴重な情報の発信基地であり、アキバでのNECファンにとっての“聖地”ともいえる特別な場所で、私も足繁く通いました。
その後、NECに続いて、日立製作所、東芝、三菱電機、富士通などが、相次いでパソコンの販売拠点、ショールームを開設し、日本に於けるパソコン普及の原点になりました。

四半世紀も居た場所を去る理由として、「あくまで業務の一本化が目的。移転先ではこれまでどおりの業務を行なっていく」とコメントしていたようですが、2000年頃から、ラジオ会館内にアニメやコミックブック店、模型店などが相次いでオープンし客層が変化していて、それらの影響が無かったわけでもないと言うのが大方の見方でした。

それから五年が経ったいま、正にそれが現実のものになり、二階から七階までテナントの多くが入れ替わり、もはやパソコンオタクやラジオオタクが足を踏み入れづらい場所になりました。

今月には五階のテナントだったNECの中古パソコンとアウトレット販売の大手「First Point」が退去して中央通りの反対側、元ソフマップの店舗だった場所で営業を始めました。また、一階正面の家電店もつい最近撤退し、今はリフォーム中ですがホビーショップのコトブキヤ?が出店するらしい・・・歴史も由緒もある「ラジオ会館」は「庇を貸して母屋を取られる」の如く、名ばかりのビルになる日もそう遠くないと思われます。

なお、余談ですが、このラジオ会館七階、NECの「BIT-INN東京」があった場所に「パーソナルコンピュータ発祥の地」のプレートが設置されています。

プレート、NECのTK-80のイラストが描かれている
このプレートは、「BIT-INN東京」の閉鎖を機に、パソコン発祥の地である「BIT-INN東京」の存在を後世に残すことを目的に設置されたそうです。

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