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2006年3月26日日曜日

学研の手作りキット「真空管ラジオ」を買った その2

中央がスピーカ、四辺形のコイル
学研が発行している「大人の科学」シリーズ「真空管ラジオ」を、早々と書店で見付け買ってしまいました。価格は8,800円、10,000台の限定発売だそうです。

パッケージの大きさに比べて意外と軽く拍子抜けでしたが、これが真空管ラジオのキットかと思うとわくわくドキドキの気持ちです。

この真空管ラジオは 三球再生検波方式のものです。再生検波方式は、真空管ラジオが登場した時代から昭和二十年代までよく使用された回路です。なお、「三球」とは「三本の真空管」の意味で「球」は真空管のことを指しています。

昭和三十年代から四十年代初めまで、私もGT管やST管、MT管の並三ラジオや並四ラジオそして高一ラジオなど、半田鏝を片手に、作っては壊し、作っては壊しの時代がありました。
パッケージ背面
パッケージ正面
なお、このキットは主要な電子回路は全てプリント基板に取り付けられ完成品になっていて半田鏝の出番はありません。プリント基板へ接続するコイルやバリコンその他の部品の加工が必要です。

当時、MT管(電池管)によるものは、五球スーパーラジオとして電池により動作させる携帯用ラジオとして、お弁当箱サイズのラジオを持って歩く事がステータスでした。それも何時しかトランジスタ式の小型軽量のラジオに置き換わって行きました。

そんな意味では、このキットも電池式ですから、外へ持って出てもラジオを聴取出来ますが、この形状では、ちょっと勇気が要りそうな気がして・・・

今回のキットに使用しているMT型真空管は三十年くらい前の中国製の電池管、1K2で再生検波、1B2と2P2(または3S4)の2本の真空管で低周波増幅をしてスピーカーを鳴らします。

左から真空管1K2、1B2、2P
昔々、真空管ラジオを作った経験のある私にとって回路図が一番気になるところですが、説明書の裏表紙にその回路図はありました。典型的な再生検波方式の回路ですが、今さら懐かしく見入っています。

AC100Vで動作させる様にするとパワートランスや整流回路など回路的に複雑になることと、その分だけ大きく重くなること、感電などの心配があることなどの理由から電池式にしたのでしょう。また、電池は汎用性がありどこでも入手可能なのがよいと思われます。


回路的に見ていくと、イヤホンで聴く時にイヤホンプラグを差し込むと、低周波増幅管(2P2)のヒータが消灯して、その分だけ単二電池の電流を少なくでき、いわゆる省エネ指向の設計も頷けます。
また、この再生式のラジオでは音量調節のボリュームがありませんが、再生の度合いを加減を調節することにより副次的に音量の加減をしています。
なお、この再生の度合いの調節は、豆バリコンと称して当時は小型バリコンが使用されるのが定石でしたが、今回は入手困難?なこともあり、コイルと並列にボリュームを接続し代用しているようです。

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