東京タワーへ行ったことがあれば、誰でも見たと思う。
タワーの北東側の脚の根元にある樺太(カラフト)犬像だ。1956年、第一次南極観測隊に同行し越冬したことで知られるタロ、ジロなど十五頭の樺太犬の像が今日撤去された。
この十五頭は観測隊に同行して南極に上陸したが、翌年の悪天候で隊員が引き揚げ、無人の基地に置き去りにされた。一年後にタロとジロの二頭だけが奇跡的に生きて見つかった。
この像は、二頭の生存と他の犬への慰霊の意を込めてタワーが開業した翌年に設置され、半世紀以上も風雨に晒されつつ現在の地に在った。JR渋谷駅前の忠犬ハチ公像を造った彫刻家、安藤 士が制作したものだとか。
ところが、タワーを運営する日本電波塔が、この地を2020年東京五輪招致のキャンペーンに使うことで、撤去を決め、跡地に花で五輪招致のシンボルマークを描くことにした。
しかし、招致委員会から使用権やデザインの面から難しいとの回答に、あっさり前言を翻し?通常の花壇として整備すると言い換えた。大人げない一連の言動、何とも理解し難く、本末転倒とは、こんな時に使う言葉か?
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