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2015年11月11日水曜日

ソニーのベータ、来年三月でカセットの出荷を終了、

ソニーのベータマックス1号機が登場してから今年で四十年。遂に来春にはベータマックスフォーマットの歴史に幕が下りることになった。


ソニーのベータマックスは、ビクターの VHSと比べて高画質で最長録画時間などのアドバンテージがあったが、技術力に勝っても、販売戦略では劣勢となり、1980年代後半にはソニー自らが VHSの併売を余儀なくされた。
1990年代に入り NHK-BSや WOWOWなど衛星放送の実用化でゴーストは皆無、CM無しの留守録が出来た。2011年にはアナログTVの停波と地デジ化が完了する一方、DVDの普及とHDD録画が急速に進み、テープ時代は呆気なく終わってしまった。
しかし、その後も根強い一部のユーザー向けとして生産していたテープだが、四十年と言う節目の年を以て出荷終了となるようだ。

余談だが、
我が家では、いわゆる白物家電はナショナル、俗に言う AVはソニーと決まっていた。
最初のカラーテレビはトリニトロンだった。ビデオデッキも当然ながらベータ方式のはずだったが、現実にはナショナル製を買った。
劣勢が伝えられていたソニーを見限っての決断?だったが、1987年、ソニーも遂にVHSデッキを併売した。

時を同じくして、日本でも静止軌道を回る放送衛星(BS-2b)で、NHKが衛星放送を始めた。
1990年には民放BSの WOWOWがサービス放送開始し、その翌年には本放送になった。
これに呼応するかの様にソニーは「ごく楽ビデオ」のキャッチフレーズで BSチューナー付き VHSデッキを発売し、即これに買い替えてソニーへ戻っている。

以後、VHSデッキは数台が代替わりした後、ソニーの HDDレコーダへ買い替えた。

それまでに撮り貯めた VHSテープだが、そのうちの何巻かは保存のため DVDにダビングしようと思い、VTR一体型 DVDレコーダを購入した。
東芝製VTR一体型DVDレコーダ
この時期に、ソニーとビクターが撤退し、東芝だけが辛うじて残っていたが、その後まも無く東芝も撤退。いま現在は東芝へ OEMしていたと思われるメーカー?が自社ブランドで細々ながら販売しているようだ。

期待感も十分で、DVDメディアへのダビングを試みた。
しかし、再生時のテープ走行がスムーズで無く、DVDへダビング出来たテープは数少なかった。予想はしていたが、何十年の間、暑さ寒さに耐えてきた録画済みテープの多くが劣化していた。

外観からでは分からないが、デッキを装填して再生状態にすると、多くがワカメテープになるか、巻き込まれたテープ同士が貼り付いていて、過剰なテンションが掛かり自動的に走行停止になる訳だ。

何巻かのコンディションから推測して、他の多くも同様と思われ、口惜しいが、この作業は良い方策が見つかるまで、止む無く中止とした。

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