そんなある日のこと、神保町から少し九段の方へ寄った古書店街の途切れるところにある店は入ってみました。そこの蔵書は、およそ電気とは無縁の本ばかりで、この私が店内を歩くにも何か違和感を自分自身が感じていました。
受信機回路図集 |
早々に出ようとした矢先、足下に平積みされた古書のタイトルに目が釘付けになりました。何と、その文献の表紙には、
ラヂオ
最新高級受信機回路図集
附・標準的測定器3種
東京
誠文堂新光社
目が点になるとは、この様なことを言うのでしょうか?すかさず、手に取ってみました。
それは「無線と実験」第25巻第1号の附録でした。1938年の発行とありますので、私の出生よりずーっと前、指折り数えてみると六十九年も前のことになります。
紐綴じの紙製ケースにB5版の回路図が十六枚収められていました。
厚手の用紙で経年変化も見られましたが、損傷も少なく程度は良いと思われました。多くは(当時の)アメリカの最新型の受信機の回路図の様に見て取れますが、日本製として唯一、三田無線(Delica)のモノも混じっていました。その中から、16球式オール・ウェーブ・スーパー・ヘテロダイン受信機の回路図を以下に付けますが、
戦前のアメリカの受信機の内容が垣間見えてただただ凄いと感じ入りました。今後、何回かに分けて回路図など皆さんにもご覧頂きたいと思っています。
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