秋葉原の歩行者天国 |
中止か存続かを巡る議論は千代田区や秋葉原地区の住民や商店街、所轄の万世橋警察署が、それぞれに賛否両論あるなかでの結論。こんな痛ましい事件があった後での "ホコ天" の中止は当然と言えば当然だ。
1970年代の高度経済成長時代、自動車の急増による交通事故の多発や排ガスに起因するスモッグなど環境問題に関心が高まるなか、クルマ優先から歩行者保護へ変革が求められ、"ホコ天" がスタートする切っ掛けになったようだ。たしか、東京都内では1970年夏に銀座、新宿、池袋、浅草で初めて実施されたと聞くが、自分としては銀座しか記憶にない。
今さらに調べてみると、そもそも "ホコ天" とは、車両通行止の規制を行い、車道部分を含めた道路全体を歩行者用道路として歩行者が安心して歩けるようにする警察署による措置の通称とあった。
普段はクルマが行き交う車道の真ん中を堂々?と歩けること自体が驚きで、また、街並みを今までと違った目線で眺めることで新しい発見もあった。
その後、原宿の "ホコ天" では竹の子族などと称する踊る集団や、ストリートパフォーマーなども現れ、当時の若者文化に大きな影響を与えると同時に、地元に与えた経済効果も見逃せなかった。しかし、原宿の "ホコ天" も、やがて羽目をはずす行為が目に付く様になり、結果的に自滅し廃止されてしまった。
当の秋葉原の "ホコ天" では、本来、人々が自由気ままに行き交うことが出来るはずの車道で、いわゆる路上ライブ?やコスプレ撮影会?などで、あちらこちらに人垣が出来て、まともに歩けない状況になってしまっている。
本来なら親子連れが気軽に歩けるはずの秋葉原中央通りで、公序良俗に反するかの様な行為をする者も散見されていたが、遂に万世橋警察署も重い?腰を上げ、街の風紀を乱す者の摘発に掛かっている。つい先頃も、自称アイドルが路上で公然と卑猥な行為をしたとして逮捕された。
しかし、逮捕は数少ない例で、ハッキリ言って万世橋警察署はこういった輩に手を焼いている。警官の姿を見るとパッと逃げる、姿が見えなくなると直ぐに戻ってくる、正にイタチごっこだ。
"ホコ天" の中止には、もちろん賛否両論がある。しかし "ホコ天" の原点は、時間を限っての遊歩道であって、居座ることは違法だ。今のアキバの "ホコ天" は、心ない不逞の輩に占拠を許し、百害あって一利無し、中止は自明の理かもしれない。
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