アキバの裏通りのビルの地下、とあるPCジャンク屋の店先の段ボール箱にPC関連の中古本や取扱説明書などに混じって見慣れた「PageMaker」の文字が目に入りました。
直ぐに屈み込んでその書籍?を手に取ると何と「Aldus PageMaker 3.0J for Mac」の和文の取扱説明書でした。
Aldus PageMaker 3.0J for Mac |
ページメーカーは、書籍やカタログ、ポスター、チラシなど、印刷物を作るページレイアウト専用のアプリケーションの草分けです。私とこのページメーカーとの初対面は十五年くらい前で、当時は「Aldus PageMaker 4.5J」がアップバージョンされ「Aldus PageMaker 5.0J」への移行時期でした。
DTP関連の仕事を少々お手伝いしていた頃で、漢字talk6で起動するMacintosh IIFxに(新品パッケージの「Aldus PageMaker 5.0J」を渡され)インストールしたのを思い出しました。
当時はOSもアプリケーションもコンパクトに作られていて、たった8MBのRAM(8GBではありません)でしたが、スイスイと印刷物の編集作業が出来ていました。
そんな時期で、まだまだ、前のバージョンで制作したデータの修正や改訂なども多く4.5Jもしばしば使いました。しかし、今回、この取扱説明書を見て3.0Jがあったことを改めて認識しました。
これから役に立つことはありませんが、私のお宝として金百円也で買い求めました。
なお、「Aldus PageMaker 5.0J」のリリースがあった何年か後に、アルダス社からアドビ社が買収し、次バージョンとして「Adobe PageMaker 6.0J」が発売されましたが、あまり大きな変更は加えられませんでした。その後、6.5Jがリリースされ、だいぶ時間をおいて現行の7.0Jが登場しています。
最新版 Adobe PageMaker 7.0J |
アルダスの名に付いて少々補足しますが、
近代の印刷技術の祖はグーテンベルクであることは小学校で習いました。彼の考案は、従来の42行聖書の写本を活版によって再現しようとしたことに始まります。
しかし、アルダスは、ページの順序を示す番号(ノンプルいわゆるページNo)を紙面の端につけ、また本のサイズ自体を小さくして「持ち歩ける本」を印刷することに注目しました。これは書物の歴史における大転換で、今日の活字文化の発展に大きく貢献しました。
ほぼ同時代に活躍した二人ですが、何故か印刷を語る時に彼の名前はほとんど出てきませんが、こと、DTPの世界ではダントツの知名度です。
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