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2008年4月23日水曜日

富士写真フイルムが発売した初の35mmカメラ "FUJICA 35M"

ドアを開けると正面に六本木の東京ミッドタウンが遠望できまが、昨年の三月末にグランドオープンしてから一年が経ちました。

従来から知られる夜の六本木エリアから少し離れたところ、旧防衛庁跡地に建ったこの施設は、オフィスや商業施設に、ホテル、美術館、ホール、住居といった様々な空間が集約されたヒトツの大きな街を形成しています。

そのなかのヒトツ、写真ギャラリーを中心とする富士フイルムのショールーム "フジフイルム スクエア" へ行って来ました。

ここは、ギャラリー「PHOTO IS」、イベントスペース&PHOTO CAFE、Touch FUJIFILM、フォトマルシェ、FUJIFILM ヘルスケアラボ、FUJIFILM TOWN、富士フイルムフォトサロン、FUJIFILM PHOTO MUSEUM、コミュニケーションスペースなどのスペースがあり、もし全部を見て回ると一時間位では回りきれない程の広さです。

今日は、ここの見学ついでに、普段から愛用している富士フイルム製のデジカメが何となく具合が悪くて、アドバイスを受けに行きました。

修理部門は池袋にあり、ここには無いのを承知で出掛けましたが、インフォメーションカウンターで用件を伝えると、年輩の男性スタッフの方が応対に出て来られました。
手短に不具合の症状を伝えると、池袋の方へ行けば正確に判断出来るが、ここでは何とも申し上げようが無いと言いつつも、不具合の要因になりそうな要点を幾つか説明して頂けて助かりました。

FUJICA 35M

その後、昔の富士写真フィルムの35mmフィルム式カメラ "FUJICA" の話しになりました。お互い年齢が近く?私が初めて買った "FUJICA 35M" に至っては、当時のことを良く覚えて居られて、暫し往時のカメラ談義になりました。

今でもこのカメラは手元に保管していますが、露出計の無い距離計連動式カメラです。シャッターはシチズンMXV(B、1〜1/400 Sec)、上部に焦点調節ノブ、巻き上げレバーは底部右側に、巻き戻しクランクは左側面に付いているというユニークな構造です。

右手だけでチャージ、ピント、レリーズを行える設計がコンセプトです。シャッター速度と絞りは鏡胴リングで設定、パララックス自動補正式ブライトフレームファインダーが付いていました。

神田駅から品川駅までの運賃は10円

1957年(昭和32年)秋の発売、私が買ったのは昭和34年の夏頃で、(当時の大卒の初任給を超える) 15,900円でした。

余談ですが、何故か手元に残った同時期の未改札乗車券によると、山手線神田駅から品川駅までの運賃は10円、今この区間は160円です。
そのまま現在の物価と対比するのが適当とは思いませんが、カメラが如何に高価だったかが分かるような気がします。

カラーフィルムは、この一、二年前に、富士から35mmネガカラーフィルム(20枚撮りASA32)が、現像料込みの650円で新発売になりました。しかし、高くて専ら富士の白黒フィルム "ネオパンS" を常用していたと思います。感度もASA50 今のJIS50相当で、レンズが45mmで開放値がF2.8でしたから、暗いところでの撮影は苦手でした。それでも、この性能で競合他社と肩を並べるくらいの実力があり、何かに付けて持ち歩いた思い出があります。

この "FUJICA 35M" は当時の富士写真フイルムが出した初の35mmカメラで、国内グッドデザインに選定され、1958年のベルギー万国博でも銀メダルを受賞しています。

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