松本零士デザインによる水上バス、船名は卑弥呼ならぬヒミコ |
東京都観光汽船の十三隻ある水上バスのうち、特に若者に人気がある "ヒミコ" です。
ユニークなフォルムは、ティアドロップ(涙滴)をイメージしていて、宇宙戦艦ヤマトなどの作者として知られる漫画家、松本零士デザインによるもので "卑弥呼" ではなくカタカナで "ヒミコ" と称しています。
子供たちが乗ってみたいと思ってくれる船としてデザインされ、船内では「銀河鉄道999」のキャラクターたちを船内放送に起用し雰囲気作りにも凝っています。
特注ガラスによる流線型のシルバーメタリックの船体には、大空を見渡せる七ヶ所の三次元展望窓や床に埋め込まれた青、紫、赤の照明が 宇宙空間を演出。
「邪馬台国の卑弥呼のように、威厳と古代のロマンを兼ね備えてほしい」と言う松本零士の願いが名前の由来だとか。
その他、小型船では初のバリアフリー対応で、二段式跳ね上げ扉、車椅子用タラップ、車椅子専用シート、身障者用トイレ、車椅子対応型低位置のバーカウンターなどが装備されています。
この "ヒミコ"、就航してから五年目、全長33.3m、幅8m、重量114トン。定員は231名(座席数約70席)、航海速力12.0ノット、総建造費は何と約4億円とか。
特注ガラスによる流線型のシルバーメタリックスの船体 |
ただし、十三隻の水上バスが交互に発着していて、そのうち "ヒミコ" は一日に四、五往復程度の運行ですから、出会うチャンスはそれほど多くありません。
乗船して雰囲気を体感するのも良し、長い引き波をたてながら航行する姿を見るのも一興でしょうか。
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