ソニーのデジタルマビカ「MVC-FD71」 |
静止画像を手軽にパソコンに取り込めるデジタル・スチル・カメラとしてデビュー。2.5型TFT液晶モニター搭載で、光学10倍ズームレンズ、オートフォーカス、オートフラッシュなどなど、最新のデジカメにも負けないような機能を満載し、永らく写真撮影はフィルムを使うモノとしての常識が覆された、いま思えば非常にインパクトのあるカメラでした。
記録媒体に3.5型フロッピーディスクを採用しているので、煩わしい接続や画像の取り込みのためのパソコンの設定を行うことなく、手軽に画像データを取り込むことが可能です。
しかも、2倍速フロッピーディスクドライブに加え、高速画像処理用のRISCマイコンを搭載し、撮影した画像を約4秒でフロッピーディスクに書き込みます。
画像圧縮には今のデジカメと同じJPEGを採用し、VGA(640×480)モードで、フロッピーディスク1枚に、標準モードで25〜40枚、ファインモードで15〜20枚の静止画を記録することができます。
1998年、フラッシュメモリーが安価に登場する前の、ほんの一時期に鮮烈にデビューし、そして忘れ去られて行った悲しい歴史を持つデジカメです。今となっては大きく重く、その出番を探すのに苦労していますが、これも私のお宝(ガラクタ)のヒトツに加わることになりました。
価格は中古品扱いで、500円、しかし美品です。
ジャンクで無いところが微妙ですが、店員曰わく「具合が悪くても返品しないでね」、「それ一台しかないので・・・」と念押しをされました。
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このソニーのデジタルマビカ「MVC-FD71」の仕様は、
撮像素子: 1/4型 35万画素CCD
レンズ: 40〜400mm相当 F1.8〜2.9
記憶媒体: FD 1.44MB
光学ファインダー: 無し
液晶モニター: 2.5型TFT(採光式)
電源: 専用リチウム充電池(付属)
サイズ(W×D×H) : 137.5×62×103mm
重量: 480g(本体のみ)
たった三十五万画素、現在は普及型でもその十倍はありますが、記録媒体が2HDのフロッピーディスク(1.44MB)でしたから釣り合いが取れていたような気がしないでもありません。
オープン価格で、実売は七万円台だった様に記憶していて、今ならデジタル一眼のボディーが買えそうなお値段に、その後の十年間の技術革新の成果を実感出来ます。
以下に、当時の資料から、その特徴を引用しておきます。
記録媒体に3.5型FDを採用
記録媒体に、入手が容易で安価な3.5型フロッピーディスクを採用。3.5型フロッピーディスクドライブはほとんどのパソコンに搭載されており、煩わしい接続や画像 取り込みのためのパソコンの設定を行うことなく、手軽に画像データを取り込むことが可能です。
フロッピーディスクへの書き込み速度の高速化
新開発2倍速フロッピーディスクドライブに加え、高速画像処理用のRISCマイコンを搭載しており、 撮影した画像を約4秒でフロッピーディスクに書き込み可能です。
小型・軽量化の実現
フロッピーディスクドライブの小型化と、超小型ズームレンズ(光学10倍ズーム)の採用により、体積および質量を約20%低減しています。
画像圧縮に“JPEG方式”を採用
画像圧縮には静止画の符号化で標準的な“JPEG方式”を採用。フロッピーディスク1枚に、標準モードで25〜40枚、ファインモードで15〜20枚の静止画を記録することができる他、“インターネットエクスプローラー”や“ネットスケープナビゲーター”などのJPEGに対応するインターネットブラウザー等で、手軽に画像確認が行えます。また、市販のJPEG対応のフォトレタッチソフトを用いれば、画像の加工などもお楽しみいただけます。
電子メールモードや、非圧縮モードなど多彩な記録モードを搭載
通常のVGA(640×480)モードに加え、データ量が少なく電子メールへの添付に便利な“電子メールモード”(320×240)や、画質を重視した“非圧縮モード”(ビットマップ記録)、画面を9分割して連続撮影する“マルチモード”を搭載しています。
FD上の画像やデータを別のFDにコピー可能
デジタルマビカで撮影したFD上の画像(一括/選択)を別のFDにコピーする “ファイルコピーモード”と、画像データだけでなく、FD上の全てのデータを別の FDにコピーする“ディスクコピーモード”を搭載しています。
最大2時間30分のスタミナ連続撮影
本体の低消費電力化により、1本のバッテリーを用いて、最大2時間30分、記録枚数にして最大約2,000枚のスタミナ連続撮影が可能。別売りの急速充電ACチャージャー『AC-V700』使用時には、15分充電で約35分、記録枚数にして約500枚の連続撮影が可能です。また、インフォリチウムバッテリーに対応し、分単位でのバッテリー残量が表示され、安心して撮影をお楽しみいただけます。
その場で画像の確認ができる“2.5型液晶モニター”搭載
撮影時のアングルの設定や、撮影した画像の確認に便利な“2.5型TFT液晶モニター”を搭載。液晶画面にはテレビ画面と同じフレーム情報が毎秒60コマで送られ、被写体を探す場合も滑らかな動きの画像で行うことができます。
外光を取り込むことで従来機の約2倍*の明るさを実現するソーラータイプの液晶を採用。屋外での撮影時には、バックライトをOFFにすることでバッテリーが約1.5倍長持ちします。
迫力ある撮影が可能な“光学10倍ズームレンズ”
離れた被写体でもクローズアップしての撮影が可能な“光学10倍ズームレンズ”を搭載し、迫力ある映像表現が可能です。また、“オートワイドマクロ機能”を搭載し、マクロ撮影時にもオートフォーカスでの撮影が可能です。マニュアルフォーカス時には、よりカメラらしい操作が行えるマニュアルフォーカスリングを使い、微調整が可能です。
的確な露出が得られる“インテリジェントフラッシュライト”
内蔵センサーが発光時間を調整し、的確な露出が得られる調光式フラッシュライトを搭載しています。また、オートフラッシュ機能を搭載 しており、周囲の明るさに応じて自動的に発光します。
多彩な映像表現が可能な“ピクチャーエフェクト機能”や“プログラムAE”
ネガアートやセピア等の特殊効果撮影を可能にする“ピクチャーエフェクト機能”を搭載。ポートレート撮影や夜景などで最適な設定を自動的に行う“プログラムAE機能”を搭載しています。
コメント(アーカイブ)
こんばんわ。
すごい、こんなカメラあったんですね。
時代の中のカメラとして歴史に残ってもいいんじゃないでしょうか。
Posted by にゃ~むこ at 2007.7.25 01:08:31
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ソニーのデジカメ「デジタルマビカ」は性能的にみて、とても良く出来たデジカメだと思います。記録媒体がフロッピーである以外は、今頃に登場しても十分評価されるような先進的な機能を備えていました。しかし、どんな素晴らしいモノでも、商品としては満を持して世に問うことが必須で、「デジタルマビカ」はその出番の時を間違えたように思います。
Posted by BlueMac at 2007.7.25 13:17:52
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