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2007年1月8日月曜日

都鳥って、ユリカモメのこと・・・

今年になって初めてお台場海浜公園へ行って来ました。りんかい線のテレポート駅で下車し、長いエスカレータで地上に出ると、目に鮮やかな大観覧車がユックリと回転していました。その向こうに見慣れぬ形のビルが建築中で、お台場も行くたびに変化が見られます。

今日のお台場海浜公園は干潮の時刻を少し過ぎた頃でいつもより砂浜が広々としていました。
冬の晴れ間、風も穏やかで砂浜の砂に足を取られるようにして歩いてみましたが、日差しも柔らかく快適な散歩になりました。

成人の日でしたが、後ろの商業施設のデックスやアクアシティも晴れ着の姿を多くは見掛けませんでした。

唯一、印象的だったのが浜辺で海鳥に餌を投げ与える子供の姿でした。この時期、渡りの鳥はおらず、その昔、東下りの在原業平が隅田川を渡る時に、船頭から都鳥と聞いて京に思いを巡らせた、白いユリカモメが乱舞していました。

大観覧車
昨年竣工したマンション
商業ビルらしい?
満潮時には岩は半分海水に浸かる
ユリカモメと鴨

伊勢物語「都鳥」

在原業平は、権力闘争に敗れ藤原高子を失い、悶々とした気持ちで東へ下るが・・・
なお行きゆきて武蔵国と下総の国との中に、いと大きなる川あり、それを隅田川といふ。その川のほとりに群いて思ひやれば、限りなく遠くも来つるものかなとわびあえるに、渡守はや舟に乗れ、日も暮れぬと言うに、乗りて渡らんとするに、皆人ものわびしくて、京に思ふ人なきにしもあらず。
さる折しも、白き鳥のはしと足の赤き、しぎの大きさなる、水の上に遊びつつ、魚を食ふ。京には見えぬ鳥なれば、皆人見知らず、渡守に問ひければ、これなん都鳥といふを聞きて、

名にしおはば、いざ言問わむ 宮古鳥 わが思ふ人は ありやなしやと



なお、「ユリカモメ」は「東京都の鳥」とされ、新橋からお台場を周回するモノレールの愛称(ユリカモメ)にもなっています。蛇足ですが、東京都の木は「イチョウ」、東京都の花は「ソメイヨシノ」です。

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